バンカーに入った瞬間、少し憂うつな気持ちになる。そんな経験はありませんか。
フェイスを大きく開いて、ボールの手前を強く叩く。頭では分かっているのに、
「どれくらい振ればいいのか分からない」
「開いているのに、なぜかボールが上がらない」
そんな不安を抱えたまま、何度もバンカーショットを打ってきました。
私自身、長い間バンカーは“難しいショット”だと思い込んでいました。しかしあるとき、考え方を大きく変えたことで、バンカーショットが一気にシンプルになったのです。
それは、
フェイスを無理に開かなくてもいい
力まず、砂の力に任せる
という発想でした。
この記事では、実体験をもとに、力に頼らず再現性の高いバンカーショットの考え方と打ち方を解説します。
バンカーショットの打ち方|まずは「上げよう」としない
バンカーショットが難しく感じる最大の理由は、ボールを上げようとしすぎてしまうことです。
・フェイスを必要以上に開く
・強く振らなければいけないと思い込む
・インパクトで力が入る
こうした動きは、結果的にミスを大きくしてしまいます。
バンカーショットは、ボールを直接打つショットではありません。砂を打つことで、結果的にボールが上がるショットです。まずはこの前提をしっかり理解することが重要です。
フェイスを開かないバンカーショットという選択肢
一般的なレッスンでは「フェイスを開く」と教わることが多いですが、フェイスを開くことで、構えやインパクトの管理が難しくなるケースもあります。
そこでおすすめなのが、フェイスをスクエアに構えるバンカーショットです。
・フェイスは目標方向に対してスクエア
・スタンスはクローズスタンスでも問題なし
・ボール位置はスタンス中央〜やや左
フェイスをスクエアにすることで、構えが安定し、当たりのイメージが出しやすくなります。結果として、力感も揃いやすくなります。

ボールの手前にクラブを入れる意識だけでいい
バンカーショットで意識するポイントは、とてもシンプルです。
「ボールの手前にクラブを入れる」
フェイスを開く・閉じるといった操作よりも、クラブヘッドをどこに入れるかだけに集中した方が、ショットの再現性は高まります。
目安としては、ボールの手前5〜10cm付近。ここにクラブを入れられれば、フェイスがスクエアでもボールは自然と上がります。
グリップを強く握らないことが最大のコツ
ここが、今回紹介するバンカーショットで最も重要なポイントです。
バンカーショットでは、インパクト付近で砂がクラブを上方向に押し上げる力が働きます。しかしクラブを強く握ってしまうと、その自然な力に逆らってしまいます。
その結果、
・クラブが砂の中に深く入りすぎる
・ヘッドが抜けずに減速する
・ボールが上がらない、距離が合わない
といったミスが起こりやすくなります。
グリップをゆるめると、砂の力を味方にできる
グリップは「落とさない程度」で十分です。指で軽く支えるような感覚で構えてみてください。
グリップをゆるめておくことで、砂がクラブを押し上げる力に逆らうことなく、ヘッドが自然に前へ、上へと抜けていきます。
結果として、
・砂の取りすぎが減る
・距離感が安定する
・力まずに楽に脱出できる
といったメリットが得られます。
バンカーショットは、自分が何かをしようとするほど難しくなるショットです。砂に仕事をさせる意識を持つことで、一気にシンプルになります。
まとめ|バンカーはシンプルに考えた方がうまくいく
・フェイスを無理に開かなくていい
・ボールの手前にクラブを入れることに集中する
・クラブを強く握らない
・砂の力を味方につける
バンカーショットは、特別な技術よりも「考え方」で大きく変わります。
まずはこのシンプルな打ち方で、バンカーへの苦手意識を手放してみてください。



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